朝5時にシマフクロウを見た後、
クジラの見える丘公園で2時間仮眠をとりました。
前日ウトロから羅臼に行く途中、ヒグマと遭遇するんじゃないかと期待していました。
霧の中、目を凝らして山を見ていたんですがいませんでした。
そして羅臼の道の駅で1つのチラシが目に入りました。
Lincle(リンクル)
羅臼から車で30分の相泊(あいどまり)漁港から小型ボートでヒグマが見れるクルーズです。
実は前回の北海道ツーリングではウトロから知床半島やヒグマを船で観光したんですが、いかんせん船が大きく陸地が遠すぎる。
ウトロにはない船外機の小さなボートで行けるのはかなり魅力的だと思い電話で問い合わせました。
すると思いがけない話をいただきました。
ちょうど2日前に大きなクジラが陸にうちあがり、それを撮影に行くカメラマンがいるから同乗しないかというもの。
通常2時間1万円ですがポイントが遠いこともあって3時間で1.5万円とのこと。
断る理由が見当たらない。
通常ではありえないラッキーな境遇に大興奮です。
今回このクジラのDNA鑑定をする方も同乗されていて話が聞こえたんですが・・
ヒゲクジラの仲間の一つとのことです。
シロナガスクジラに代表され大型化する傾向にあるヒゲクジラです。
2日位前にうちあがったとのことで黒い皮はほとんどはがれ、真っ白な姿。
クジラの脂は凄いと聞きますが、海の表面は脂が押し寄せている状態。
カメラマンさんはこのクジラを食べているヒグマの姿が撮りたいようでヒグマが安心して食べれるように船を遠ざけ来るのを待ちます。
ファミリー向けの観光であれば写真のために数十分船を停めて待つなんてありえないことです。
だからこそ撮れた写真です。
船が波で近づいてしまうと熊は山へと離れます。
しかしまた船を遠ざけ数十分待てば帰ってくる。
船からの撮影とはいえ、ヒグマの人慣れを促進するとして熊との距離は決められています。
ヒグマの人慣れは人と熊の共存を著しく破壊します。
今回の写真は近く感じるかもしれませんが、35mm換算で2000mmの超望遠レンズで撮影しています。
とは言ってもウトロにある必要以上に遠くからしか見えない大型船と比べればかなり近寄ってくれます。
滝や動物を見たいと思っている人にはウトロより相泊のLincle(リンクル)がかなりオススメです。
3時間でなんとヒグマ12個体を観察することができました。
長年船に乗っている船長さんにとっても驚きだったようです。
昆布ばかりを食べていて痩せている親子、サケ・マスを食べて大きく育つ親子。
数時間前に見たシマフクロウはアイヌ語でコタンコロカムイ(村の守り神)
それに対して
ヒグマはキムンカムイ(山にいる神)
どちらも特別な存在のようです。
シマフクロウを見た鷲の宿のご主人が熊のことを話していました。
草刈りをしてりる時に何度も来て見ている。
ヒグマは昼行性で、危ないのは夜に徘徊人里に来る熊だと言います。
心ない人が放置した食べ物ゴミや、餌付けしてしまった熊は一度覚えるとその味を執拗に求めるようになると言います。
野性だった熊は、人を襲って食べ物を奪うことを繰り返すようになり、その熊は人食い熊と呼ばれるようになります。
成人した人間が親から生きていけるだけのカネを与えられると獲物を捕ることを覚えず、もっとカネが欲しいと家庭内暴力につながる。
同じことだと思いました。
長く観察しているとヒグマは人間と同じで非常に憶病な動物だと感じます。
特に子連れの熊は常に周りを見渡し警戒し続けています、子供はそんなことはかまわず親と同じ動きをして泳ぐ練習をしたり魚を獲るのを見つめています。
1歳から2歳の間に子離れして距離を置くようになるのでそれまでに生きていく、獲物を捕る方法を身に着けます。
メスは子供にオスを近づけないため、子供はメスから全てを学びます。
メスは子離れまでは命がけで子供を守り、子離れの時には突き放すといいます。
日本最大の陸上動物ヒグマ
今回の旅行でグっと身近に感じられるようになりました。
こちらはエゾジカ
近年ヒグマに捕食されることが多くなったと聞いてましたが・・
今回は大きなエゾジカにヒグマの方がびびりまくっていましたw
ハヤブサ
こちら幼鳥です。生後2年で性成熟するので幼鳥は貴重です。
水平飛行は時速100キロ、急降下では時速390キロも出せるといいます。
カメラ追いつきませんw
こちらはオジロワシ
羽根を乾かしているんでしょうか・・ヘンテコな姿だったので写真を撮ってみました。
短い睡眠時間でしたがアドレナリンが出まくり興奮状態が続いている状態です。
そのまま野付半島の下見です。
ビジターセンターには詳しく鳥・動物・花の情報が出ていました。
長い長い細い細い野付半島、道路以外は右も左も海。
雷が鳴り響き・・
空がいかにも土砂降りになりそうな気配だったので早めに退散して・・
温泉に入った瞬間、土砂降りです。
野付半島浜の湯 440円
昭和レトロ好きにはたまらないと思います。
この日の宿泊場所は・・
道の駅おだいとう
雷雨に暴風雨、ようやく待ち望んでいた天候が来ました。
キャンプの醍醐味です。
夕飯は火が使えないので・・道の駅らうすで買った・・
花咲ガニ・北海縞海老・毛ツブ
酒のつまみ三昧です。
花咲ガニはギリギリ旬で、道東の美味しい昆布を食べまくったカニは肉厚で甘くて食感もいい!
この夜は寝ている間にテントの中に雨が吹き込みビチャビチャでしたが爆睡でした。
道の駅 知床・らうす (その他 / 羅臼町その他)
テイクアウト総合点★★★☆☆ 3.3